ところで、お父さん、アイデンティティーって何?
生意気な小6の子どもが、お母さんのおすすめの児童書はもう嫌だ!と言う。
わが家は、午後8時過ぎるとゲームやPC、タブレットは禁止にしているので本やマンガを読む。(本当は勉強してほしいけど・・・)
おススメ本を図書館で借りてきた。
金城一紀「GO」「SPEED」
中村文則「銃」
角田光代「キッドナップ・ツアー」「福袋」
貫井徳郎「明日の空」
自分でももう一度読みたいものも入れている。
そのうち、金城一紀の「GO]を一晩で読んだ。
一人称で語る文体も気に入り、自己投影できて共感できたようだ。
ケンカに明け暮れる学校生活に憧れられたら困るが・・・
「何の悩みのない純日本人でアイデンティティー探しをしなくていいお前にわかるか?」
「『国境線なんか俺が消してやるよ』というセリフのかっこよさがお前にわかるか?」と聞くと、
「わからないけど、一気に読んだ。今までで一番くらいに面白かった!」
と言う返事だった。
理解度などはともかく、選んでよかったと思わせてくれる。
今更だけど「GO」は映画もかなり評価が高かったのでビデオもレンタルしてみようかと思う。
「ところで、お父さん、アイデンティティーって何?」
と答えが難しいことを聞いてくる。
「この作品の肝で、自分が何者であるかを考えるということ、在日の彼がどう生きるかを考える・・・まあそんなことだ。」と誤魔化す。
読むスピードではもう負けている。
年末に私が1週間かかった「聖の青春」も2日で読んだ。
その後は広島弁で「いやじゃ!「いやじゃ!」と聖の真似をしてお母さんを困らせた。
ともあれ、近くで子どもの成長を実感できるのはうれしい。
さらに、同じ小説を読んで共感できるのは・・・
そんなときは、
もちろん病気のことを忘れている。
ありがたいことだ。